角換わり48金62金型 26歩保留対策

角換わり48金62金型で先手が2筋を保留した場合、25に桂を跳ねられることを利用した仕掛けが生じます。
次の図は▲79玉と引いたところ。

ここで後手△31玉なら▲45銀とぶつける手があります。
▲25桂~▲34銀とする狙いです。

この仕掛けを食らっても形勢は難しいのですが、後手としては先手の仕掛けの選択肢を減らしたいところです。
NHKの将棋講座では後手の早繰り銀を解説していました。

ただ、これも後手が簡単に良くなるわけではないですし、腰掛け銀を指したい人には他の回避策が欲しいところです。
▲79玉(最初の図)で△44銀とする手はあります。後手はどのみち手損作戦をとるのであれば▲25歩△33銀で2手損で25歩型に合流させれば問題ありません。(下図)
この手段は「現代角換わりのすべて」に書かれています。

しかし、これだと後手は54銀と上がってしまっているので、先手に▲25歩△33銀▲45桂△22銀▲75歩の仕掛けを選ばれる可能性があります。
実際、プロの実戦で△31玉や△44銀は減っているようで、△52玉や△44歩が選ばれています。

44歩に▲45歩の仕掛けは気になるものの、すぐの仕掛けはそこまで上手くいきにくいらしく▲88玉~▲67銀の実戦が多いようです。すぐに▲45歩と仕掛けてこないのなら△41飛が間に合うのだから後手としては△44歩と突きたいところ。
プロの実践例では▲45歩△同歩▲同銀△同銀▲同桂△44銀▲63銀△61金▲46歩△47銀▲同金△38角▲72銀△29角成▲81銀不成△47馬と進み以下後手が快勝しています。

「斎藤慎太郎の角換わり腰掛け銀研究」では▲45歩以下の変化や▲88玉以下の変化について詳しく書かれています。

結局のところどの手段を選んでも形勢は難しいのですが、どの流れに持ち込むかは基本的に後手に選択権がありそうです。

将棋の勉強

将棋について私が勉強・研究した内容を投稿します。 定跡書で触れられていない変化だったり、あるいは書籍やプロの棋譜を理解するための補助となる内容を書きます。

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