一手損角換わり・丸山流9四歩

最近の一手損角換わりは32金を入れずに角を交換するのが主流です。
それに対して26に銀を繰り出すのは先手の有力な作戦です。
書籍「大夢流一手損角換わり」では△14歩▲35歩からの変化が詳しく書かれています。
しかし、丸山流△94歩(下図)については、そういう手もあるという紹介だけでその先の変化を言及していません。

2021年9月現在、私の把握している限りではこの手を解説している書籍はありません。
この手は丸山九段が多く指していますが、他の棋士も採用しているようです。
15銀には依然として22飛車で受かるので14歩はすぐに突く必要が無いということなのでしょう。
実戦例を見るとこの後の進行には幅がありますが、後手の方針として主流のものは次のような指し方だと思います。

1) ▲35歩が来るまでは△95歩や△14歩で待機
2) ▲35歩を突かれたら△32金
3) ▲34歩△同銀▲37銀には次のどちらか
    3-a) △43銀・・・△86歩突き捨て~△93桂馬
    3-b) △33桂・・・2筋交換に△23金~△24歩

3-a だと下図のようなイメージです。低く構えて 8 筋の攻めに集中する感じでしょうか。

一方で、 3-b は下図のようなイメージです。この場合でも△86歩~△93桂の攻め筋はありますが、先手の飛車や右銀を攻める展開もありそうです。

一手損角換わりには早繰り銀をされることが多く、実戦経験をまだほとんど積めていないのですが、かなり有力な作戦だと思っています。

将棋の勉強

将棋について私が勉強・研究した内容を投稿します。 定跡書で触れられていない変化だったり、あるいは書籍やプロの棋譜を理解するための補助となる内容を書きます。

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